バックナンバー
2016年8月号
特集

どこまで進んだか?"水処理技術の現状と今後"
―世界に発信する水処理技術(リサイクルと節水技術)―

化学装置2016年8月号
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わが国の水処理技術の現状と動向
日本ワコン 和田 洋六

水・物質循環社会への対応と今後の展開
日本水フォーラム 佐藤  啓

生物学的廃水処理とトラブルシューティング
KRI 平瀬 辰朗、東 隆行

触媒を用いた水熱ガス化プロセスによる有機排水処理
大阪ガス 松本 信行

凝集剤を使用しないケミカルフリーな液中微粒子凝集技術
法政大学 森  隆昌

静止型混合器を用いたガス吸収より垣間見た水の姿と超微細気泡
ユニテク・阪野 昇

◇新化学化時代◇
"光触媒―水・界面"での発生の"OHラジカル"応用"人工光合成"

華和商事 村田 逞詮、王 伝海

「新化学化」に関する読者諸兄からの質問への回答―技術と社会の"流れ"の体系化―
華和商事 村田 逞詮、王 伝海

□巻頭言□
シニアの社会貢献と実学としての化学工学

SCE・Net 代表幹事 川瀬 健雄

連載
プラントエンジニアリング・メモ(106)

エプシロン  南  一郎

安全談話室(119)
化学工学会 SCE・Net 安全研究会

化学分析 ・測定の基礎知識(25)
名古屋市立大学  齋藤  勝裕

技術者のための創造力開発講座 (28)
飯田教育総合研究所  飯田 清人

液体清澄化の今(8)自動車用塗料とその塗装工程用フィルター
日本液体清澄化技術工業会 JNCフィルター 川崎 真生

例題で理解する粉体の基礎入門(5)
富山大学 森 英利

図解 化学装置(33)―マテリアルリサイクル―
東洋大学  川瀬  義矩

創造革新化への「モノづくり」革新の取組み(2)
露木生産技術研究所  露木 崇夫

地球環境とバイオリアクター(21)
近畿大学 鈴木 高広

知っておきたい微粒子をめぐる世界(37)
種谷技術士事務所 種谷 真一

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【見どころ@】
特集の一つ、「水・物質循環社会への対応と今後の展開」(佐藤啓氏)では、「1.はじめに」の章で、次のように述べている。「本原稿の執筆を行っている現在は梅雨真っ盛りの時期である。しかし、今年は冬季の降雪量が少なかったことから、ダムに流れ込む水源地における雪解け水が少なく、また例年よりも梅雨時期における降雨量が少ないことから、関東では利根川水系のダムのこの時期における貯水量が例年よりもはるか下回り、関東6県で10%の取水制限が合意された。一方で、九州を中心とした記録的な集中豪雨が発生し、土砂災害等の被害が起きている。今年も、『例年のごとく』気候変動に伴う影響について議論が白熱している。水に関する国内外の認識は年を追うごとに高まってきているが、2015年は水を取り巻く環境が大きく変化した一年となった。具体的には、国際社会においては持続可能な開発目標(SDGs)の採択、気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)におけるパリ協定の採択、日本国内においては水循環基本法に基づく水循環基本計画の閣議決定等、国内外の水に関する長期的なスキームが大幅に更新された。その他にも様々な主体から水に関する新たな枠組みを発表される等、気候変動を中心に世界の水に対する姿勢が具体的な形で表れ始めている」と。
それ以降は、第2章「水に関する国内外の主だった動きについて(2-1.SDGsに、水に関する目標が設定)、(2-2.世界銀行と国連による水問題解決に向けたパネルの設置)、(2-3.アジアにおける水課題解決)、(2-4.水循環基本計画の閣議決定)」、「3.日本水フォーラムの現在の取り組み(3-1.日本水フォーラムの活動の概要)、(3-2.アジア・太平洋水フォーラム(APWF))、(3-3.水の安全保障戦略機構)、(3-4.提言「低炭素社会で持続可能な水・物質循環社会へ」)」、「4.低炭素で持続可能な水・物質循環型社会に向けた動き」(4-1.国内における水・物質循環型社会に向けた施策)、(4-2.水循環政策本部と地方自治体の連携で、哲学ある戦略的な水インフラの国際展開を)」、「5.終わりに」等に関して幅広く言及している。

【見どころA】
今月号の巻頭言「シニアの社会貢献と実学としての化学工学」に登場の川瀬健雄氏曰く、「化学工学は米国石油産業の発展とともに体系化され、化学産業一般でも通用する大量連続生産に必要な単位操作、システム工学などに基礎を置いた実学体系として米国内に基盤が構築された。その後、大型化、連続生産化といった経済的生産方式が日本の石油・化学産業に拡大した昭和30年代以降の高度成長期に一気に日本に浸透し、従来の工学部の化学に求められていた合成化学技術と並ぶ化学産業で必要な工学技術として定着した。最近では、大型化、連続化による安価な規格製品大量供給の動きが一段落し、差別化された製品を必要に応じて生産できるシステム対応の要求と、機能・性能などで差別化できる素材・製品開発への要求が日本で強くなった。産業界が求める技術も多様化し、大量生産による低価格化を目指す技術は基盤として必要としながら、消費側の多様化したニーズに合わせられる仕組みを取り入れられる技術対応も含めて生産・流通システム全体にわたった課題への対応が技術に求められる状況になった。化学工学は新たな要求に答えることが必要となり、学界の化学工学研究者は、原料調達、生産、流通を含めた社会システムの合理化も俯瞰した化学産業のシステム化に資する研究、あるいは差別化製品開発を化学工学的発想から具現化する研究、に向かっている。学科の名称も化学工学という名称から、より目的志向の名称に変えられる傾向にある。産業界の事業展開は多角化し、かつてのような会社事業の分類が当てはまりにくい複合化が起きている。そうはいっても、あらゆる分野で化学工学的手法は必要になりつつある。潜在的に化学工学系人材を必要とする業界は、これまでの化学・石油化学・エンジニアリング業界以外にも食品、化粧品、洗剤、医薬品、資源(石油、ガス含む)、更には鉄鋼、自動車など幅広くなっている。…(中略)…新たな動きに必要な新しい技術と、今でも生産現場で必要とされている単位操作・システム工学技術は、互いに連携しあう技術であり、どちらも実用化に必要なものである。それぞれの技術は以前にまして中身が論理的に解析できるようになり、技術完成に必要なステップにより多くの専門家の関与が必要になる傾向も強まっており、開発の機動性を失わず全体のマネージを行える体制がより必要になって来ている。
学界と産業界が集まり化学工学という切り口で相互にネットワークを作る場として化学工学会という公益法人の学会がある。我々はSCE・Netという産業界で化学工学の実務に携わってきたOBの集まりを、この化学工学会の軒下に作っている。ボランティア団体であるが、…旧来の単位操作、システム工学が現場でどのように役立っているかを実務経験から知っているメンバーも多く、関連産業界に新たに参加された若手と一緒に今の現場が抱える課題解決に協力するなど、今後とも小さくとも我々で出来る活動を通じて社会貢献を続けたい」と。



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