2008年12月8日号
大手6社から「4社体制」への“意味”

大手の条件、揺らぐ
企業格差も20年間で急拡大

08年は電線産業にとって、従来の「大手6社体制」から「大手4社体制」へチェンジ、転換したエポックメイキングの年として記憶されるだろう。かつて大手電線メーカーの条件は、光母材設備と超高圧電力ケーブル設備の2点といわれてきたが、通信、電力が大手メーカーの経営のコアでなくなったことや電力ケーブル事業を本体から切り出したことで、条件の前提そのものが失われた。しかも、この20年間で大手メーカー6社の売上格差が最上位社と87年度6対1、97年度9対1、07年度23対1と年を追う毎に大きく拡大していた。これらの変化を背景にして、従来の大手6社体制から昭和電線、三菱電線の2社が抜けて、住友電工、古河電工、フジクラ、日立電線の「大手4社体制」が今年スタートしたが、10年後、20年後も現状のままか誰も知らない。


中国・伸線メーカーNo1震雄銅業(タイ)増産計画を前倒しで工事

09年度1月には月産1200tに
日本に無関税で出荷が可能

中国・伸線業界トップメーカー「震雄銅業集団(=震雄)」の完全子会社で、同社タイの生産拠点にあたる「震雄銅業(タイ)株式会社」の伸線・増産計画が、順調に進捗している。むしろ、当初予定よりも前倒しで進み、12月末倍増目標の月産800トンを既にクリア。09年1月中には同1200トンを確保できそうなプランになっている。震雄銅業(タイ)は、タイ・アヤタ工業区に従業員250名態勢で、特殊線を除く線径φ8mm〜0.05mmの裸伸線及びメッキ線を生産。既に中国以外のタイ・東南アジア等に進出する日系・欧米電線メーカー等の顧客向けに出荷し、着実に納入実績を積み上げている。また、シンユウ・ジャパンでは営業面での積極的なサポートを行い、現在月間200トン以上を日系・欧米メーカーに納入しており、順当に受注量を伸ばしている。


主要部門別出荷 08年度上期の総量41.2万tで2.2%減

建設電販、不振で8%減
輸出は43%増、電力ケーブルが好調

電線工業会がまとめた08年度上期(4〜9月)の主要部門別電線出荷実績によると、主力の建設電販が不振なうえ、その他内需と電気機械の3部門が前年同期を割り込み総合計出荷量は41万1,500トンで前年同期比2.2%減少した。
逆に金額ベースでは建設電販など同様に3部門が前年を下回ったものの、上期は銅価が7月に100万円に上昇するなど高かったため、総出荷量は8,068億700万円で同1.6%増を確保した。しかし、各電線メーカーでは、銅価上昇や石化材料高など原料価格の値上がり分を製品価格に満足に転嫁できないことから、収益性は低下している。


話題の顔 西日本電線工業共同組合 谷口直純 新理事長

5つの新・活動計画表明
変化に即した体制目指す

米国のサブプライムローンに端を発した金融リスクは、リーマン・ショックという100年に一度の大破綻を経て、いまや米国・中国・中東などワールドワイドにおける産業全体を世界的なリセッションへと導こうとしている。今年、新たに西日本電線工業協同組合理事長に就任した太陽ケーブルテック代表取締役社長・谷口直純氏は、本紙のインタビューに応じて、景気の即時回復は見込めないと釘を刺しながらも、「外的環境が厳しい時代だからこそ、中小企業は協調・信頼を基盤にしつつ、新しいアライアンス関係を築くべき時期に差しかかっている」と語り、今後の中小企業が向かうべき新しい協調体制構築の必要性を示唆している。今回は、谷口理事長に今後の市場と西協組の今後の役割について訊ねた。


そこが聞きたい 瀋陽古河電纜 大岡賢次 総経理

付属品〜ケーブルまで一貫生産
50万CVで中国産初の認定目指す

瀋陽古河電纜(本社中国瀋陽市、大岡賢次総経理)は、古河電工グループの中でも07年度まで3期連続の増収増益を達成し、海外事業成功例のモデルとなっている。このほど11月20〜22日、中国瀋陽の同社を訪問し、今年5月に完成した第2工場を見学すると共に大岡総経理と共同質疑応答を行った。大岡総経理は50万ボルトCVケーブルについても、「中国国産メーカー初の50万ボルトCVの認定メーカーを目指す」と語るなど強い意気込みを披瀝した。



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