中堅電線6社23FY3Q業績
自動車関連需要が堅調
中堅電線メーカー6社の23年度第3四半期業績(一部2月期第3四半期あるいは暦年通期業績)が出揃った。その内訳は、増収増益2社、増収減益3社(増収損失1社含む)、減収減益1社となった。中国市場の低迷の影響を受けつつも、堅調な自動車関連需要などを追い風に、6社中5社が増収となった。材料費の高騰に対応した価格改定を進めたメーカーの中には、大幅な増益となった企業もある。対面での営業活動の活発化もプラス要因だ。
建販30万トン(0.6%増)、自動車は大幅に回復
日本電線工業会がまとめた銅電線主要7部門別出荷数量の23暦年(23年1~12月)累計実績は、総計は62万6千325㌧で前年比で1.4%減少した。コロナ禍からの景気回復や、一部の半導体不足解消により自動車生産台数が増加し、7部門中で、電力、自動車、建設・電販が増加した。前年度から0.3ポイント減少し、部門別に異なる結果となった。
一部品種では20%程度の値上げ
住電HSTケーブルは、建設・電販用の汎用電線3品種(IV/CV/CVV)の価格改定を5月1日より実施する。高圧、エコ、派生品を含め、値上げ率は運用価格から5~7%程度。
大阪市にショールームを開設
住友電工は、関西イノベーションセンターと共同で、3月11日から29日まで、大阪市のMUIC Kansaiにて「CO2のリサイクルがつくる未来社会」のショールームを開設する。開場時間は10時から15時で、CO2から作った商品のサンプルを実際に手に取リ、これを創り出す価値の共感を通じて、CO2のリサイクルがつくる未来社会を先行体験できる。
新規ユーザの日系離れ進む
経産省がまとめた12月分の光統計によると、光心線は、生産145万1千913kmC(前年同月比33.4%減)、販売181万5千824kmC(同16.3%減)で生産・販売共に前年同月比で減少した。前月比では生産で35.7%増、販売で2.6%増と各々増加した。
フルシールド構造で高速伝送
ヒロセ電機は、フルシールド構造で、高速伝送に対応する、電源・信号複合のRF対応基板対FPCコネクタ「BK35」シリーズをリリースした。このシリーズだけで電源、EMI、高周波RFなどに対応し、モバイル機器の進化に貢献することができる。
使用温度範囲-40℃~+130℃
プロテリアルは26日、ナノ結晶軟磁性材料ファインメット(ファインメット)を使用した磁気シールドシート「MS-F」の耐熱性を向上させ、新しい高耐熱磁気シールドシート「M-FH」を開発した。「MS-FH」は、従来品に比べて耐熱性を50℃向上させ、さらにシートの厚みを薄型化し、電子機器の小型・軽量化に貢献する。