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2022年11月7日

エコケーブル普及への課題


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民間案件で導入に遅れ 売上高比率10%前後で頭打ち

地球環境保全の動きは世界規模で拡大し、産業廃棄物による環境汚染対応の問題は、電線業界にも広がっている。各社は、リサイクルしやすいエコケーブルの普及を進め、官公庁舎や公共施設などで導入されてきた。ところが、近年のエコケーブルの出荷量や各社の売上比率は横ばいだ。そこで、電線業界とデベロッパー双方に、売上停滞の背景をうかがってみた。


そこが聞きたい 冨士電線 諸星宏昭常務取締役

22年度Cat6A、20年度比で30%増 年内に価格改訂打ち出し

冨士電線の諸星宏昭常務取締役営業本部長は、注力するCat6準拠の屋内用LANケーブル「slim―patch6」は、「顧客からは大変好評で、リピーターが増えている」と語った。また、開発済みのCat8対応LANケーブルについては、「本格的な普及はこれから。実環境の整備を待っている状態だ」とした。コロナやウクライナ情勢の影響については、「海外拠点を持たないため、コロナによる需給や物流への影響はほとんどなかった」としたものの、電気料金への対応は「年内に価格改訂を実施したい」と語った。


電線メーカー工場訪問レビュー 古河電工産業電線・平塚工場

アルミ導体ケーブルに注力・拡販 技能訓練センター開設でアピール

古河電工産業電線は低圧産業用電線の老舗メーカーだ。製造拠点であるである平塚工場は古河電工グループの平塚事業所内にあり、操業57年の歴史を持つ。同社は、アルミ導体ケーブルに注力しており、そのアピールと導入企業の技術研修を目的とした技能訓練センターを同工場内に開設している。近年、高い作業性のアルミ導体は電線業界でも注目されており、現場の導入も進んでいる反面、従来の銅ケーブルとは異なる規格のため、研修も必要となることも事実だ。小紙ではセンターを訪れ、工場を見学するとともに、実際に訓練センターを体験した。


住友電工 売上高は過去最高額

営業利益7.8%増

住友電工の23年3月期第2四半期連結業績は、売上高1兆8千910億7千600万円(前年同期比20・4%増)、営業利益497億3千900万円(同7・8%増)、経常利益608億7千400万円(1・0%増)、当期純利益350億6千800万円(同8・3%増)で増収増益となった。


昭和電線 主要3事業すべて増収

電力インフラ9.2%増収

昭和電線の23年3月期第2四半期連結業績は、売上高1千22億8千500万円(前年同期比8・0%増)、営業利益43億1千万円(同14・0%減)、経常利益43億6千100万円(同14・6%減)、当期純利益37億1千400万円(同17・1%増)となった。




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