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2022年9月26日・10月3日

医療市場への進出活発


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手術・ロボット・通信と用途多様 さらなる細線化・高速化へ

三品業界への電線・細線メーカー、設備業界の進出が活発化している。中でも、医薬品製造や医療機器などに携わるメディカル業界へ向けた各社の進出意欲は旺盛だ。市場の裾野も非常に広く、手術に用いるカテーテルチューブや芯材、ガイドワイヤー、バンドルファイバ、手術用あるいは医薬品製造ロボットの配線材、病棟内に敷設される抗菌コード・ケーブルなど多様だ。ここでは、メディカル業界に参画する、各社の動きを紹介する。


トップインタビュー 伸興電線 尾﨑 勝社長

1千坪規模工場を本社に新設 耐火ケーブル38sq以上来春本格生産

伸興電線の尾﨑勝代表取締役社長は、21年度の事業実績について、「グループ全体で78億円、うち伸興電線は73億円、カールコード5億円。グループ全体の営業利益はやや増益」と語った。22年度は増収の見通しで、「3~7月の建設向けの受注高は昨年度比で約5割増」とした。注力製品としては耐火ケーブルを挙げ、「サプライチェーンの問題で製造ラインの導入が遅れており、38、60、100sqの本格稼働は来春の予定」とした。また、「推定3・3mとされる東南海・南海地震による津波対策も兼ねて、本社工場内に1千~1千500坪の工場を新設する」と語った。


電線メーカー工場訪問レビュー 木島通信電線・板倉工場

ワイヤーハーネス加工が好調 自社電線の付加価値化

木島通信電線の製造拠点である板倉工場は、巻線導体製造が主力で、同導体のケーブル月産能力は、500㎞。その製造に加えて、現在はワイヤーハーネス加工が繁忙を迎えている。19年の半導体不況の時期に落ち込んだ売り上げを見事に回復させた案件のほか、医療やロボット関連、さらにはベンチャー企業によるEV車開発の協力までと、業務の幅は広がっていく。しかしそこに至るまでの過程で、単一案件の占めるウェートが大きいことによるリスクにより、苦杯を喫した経験が活きているという。工場を見学するとともに、その変革をうかがった。


日本電線工業会主要7部門出荷 7月分総計5.1万トン、7%減

設備投資関連3%増、自動車11%減 8月推定総計4.7万トン(3%増)見込み

日本電線工業会がまとめた銅電線主要7部門別出荷数量の7月分実績および8月分推定によれば、7月分実績は、総計で5万889トン(前年同月比7・3%減)となり、マイナスに転じた。その他内需は3千598トン(同3・4%増)で、2カ月連続増となったが、他の6部門はすべて前年同月比を下回り、4部門が2桁の大幅減となった。


通信機器出荷CIAJ調べ 7月生産257億円、6%減

輸出294億円、3.7%増 有線ネットワーク生産3%増

情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)がまとめた通信機器の国内受注・生産実績によると、22年度7月分の実績は256億9千600万円(前年同月比5・9%減)となり、4カ月連続で減少した。半導体不足による部品不足、通信事業社の設備投資の方針転換などが影響した。1月~7月の累計は2千245億5千300万円(同9・5%減)となった。




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