バックナンバー
2022年2月14・21日

21年度の3Q業績 全4社が増収増益


電線新聞定期購読

ご購入はこちら

業績、コロナ前以上も 光製品や再エネ関連増加

大手電線メーカー4社の21年度第3四半期連結業績が出揃った。コロナ禍からの回復傾向が続き、全4社が増収、大幅な増益を達成した。中にはコロナ前を上回るケースもみられる。その背景には、データセンターやFTTxの需要増が牽引した光ケーブル・コネクタ事業の好調、銅価高による汎用電線や巻線の売上増などがある。また、モビリティの電動化や洋上風力など再生エネルギー需要の増加を受け、関連製品の売上もアップした。


そこが聞きたい 住友電工 西田光男 代取副社長

非日系シェア1割UPへ 生産態勢世界5極で多元化 モロッコ能力1割増、23年立上げ

住友電工の西田光男代表取締役副社長兼自動車事業本部長は「当社製低圧ハーネスの当社シェアは、国内を中心に40%超となった。一方、非日系に占める当社シェアは約20%で、今後まだまだ伸ばす余地がある。将来的には、同30%までアップさせたい」とした上で、その生産態勢は「ASEAN、中国、北米・メキシコ、南米、欧州・北アフリカ(モロッコ、チュニジア、エジプト)の世界5極体制で生産態勢を多元化している。新規受注車種3割増加分は、カンボジア、フィリピン、ベトナムで生産能力の増強を図っており、さらにタイにも工場を新設した。タイの新工場は、非日系向け新規受注に対応し、22年本格稼働する予定。これによって、同工場の従業員は数千人規模となる見込み。モロッコは新規受注対応で生産能力を約1割増やす。23年に立上予定」と述べた。


トップインタビュー 三鈴 中村雅一社長

21暦年 導体受注3割増 日野で細物・めっきライン増設

三鈴の中村雅一社長は「当社の電線用導体事業は滋賀・日野工場、中国・東莞工場、ラオスの全拠点がフル稼働となっている。今は、導体事業全拠点を活用し顧客への供給を優先している。導体全般が好調となり、21暦年の導体事業の受注額は前年比30%伸びた。22暦年もフル稼働が継続し、21暦年並みの出荷数量となる予定」とした上で国内外の生産態勢については「22暦年は、日野工場に細物集合線・めっきラインを増設していく。これにより生産能力をアップする予定。中国とラオス拠点で品種の選択と集中を進めている。中国は3拠点から2工場態勢となる予定」と述べた。


フジクラ 新社長に岡田直樹COO

伊藤雅彦社長は(取)会長へ

フジクラは9日、新社長に岡田直樹代表取締役取締役COOが就任すると発表した。就任は22年4月1日付け。これに伴い、伊藤雅彦現社長は、取締役会長に就く。


フジクラ 3.7%増収、経常89%増

エネ情通とエレ大幅増益

フジクラの22年3月期第3四半期連結業績は、売上高4千958億3千200万円(前年同期比3・7%増)、営業利益279億円(同61・4%増)、経常利益255億円(同89・1%増)、当期純利益262億円(同6・4倍)で増収、大幅な増益となった。エレクトロニクス事業が減収となった一方、エネ・情通や自動車が銅価高や需要回復などで増収となった。営業利益では、エネ・情通やエレ事業の増益が貢献した。営業利益率は5・6%で同2・2上がった。




最新号案内 | 次号案内 | バックナンバー | 定期購読とご購入

Copyright(C) ktc-densen.com All rights reserved.