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2021年10月18・25日

FOE開催へ 国内DCが高速化


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200/400Gbps対応品増加 通信、電力ケーブルも必要

国内のデータセンター(DC)市場でも、高速、大容量伝送化と高電力化が一段と進みはじめた。今週幕張メッセで開催予定の光通信技術展(FOE)では、パンドウイットやSENKOが200/400G対応のソリューションを出品。新設のDCには、それを支えるメタル通信ケーブルや電力ケーブルも新しく必要となり、今後の国内DC新規投資の伸びしろが期待できる。


インタビュー新社長に聞く 大黒電線 龍興寿典社長

コイル事業 六日町と比工場、生産能力UP 銅銀相場 スライド制で交渉

大黒電線の龍興寿典新社長は、取材のなかで「21FY事業計画は、売上高33億円(前年度比12%減)、経常1・8億円(同18%減)と減収減益の見通し。売上高は、リレーコイル出荷が伸長も、電線(特殊マグネットワイヤー)需要が厳しいほか、銅価高などが響きそう」とした上で「電線事業では、銅クラッドアルミ線(CCA)の高強度新製品にも傾注する。これが計画通りに進めば年内にも上市できる。コイルは、電動車のリレー用コイルやモーター、センサー用途などの新製品開発を推進する。また、受注見合いでコイルの生産能力アップを六日町工場、比工場の順で進める。このほか、銅銀相場のスライド制に向けた交渉を、顧客と根気強く進める」意向を示した。


トップインタビュー EFMJ 前川幹衛社長

相互補完でモノづくり強靱 HVWW 欧州で3.3万㌧受注

エセックス古河マグネットワイヤジャパン(EFMJ)の前川幹衛社長は「グローバルで、従来以上の品質と高い安定性の巻線を顧客に提供できるようにしたい。これまで古河電工グループで培った優れた技術・技能伝承にとどまらず当社日本法人が果たせる役割は大きい。相互補完で一層強靱なモノづくりに変えていく」とした上で、「クルマの高電圧化に適した丸線・平角線に注力する。特にHVWWは欧州で、世界最大級のカーメーカーから、3万3千㌧を受注。当社は、全世界の丸線・平角線の生産能力を30年までに順次更新、増大させ、世界全工場で電動化関連市場を捕捉する」と述べた。


そこが聞きたい 古河電工 杉崎隆一主幹

海底用MCF 25年まで量産化 線引き400㎞の母材開発中

古河電工の研究開発本部情報通信・エネルギー研究所の杉崎隆一主幹研究員は「海底用マルチコアファイバ(MCF)の量産化は、25年頃までに立ち上げる予定。昨年11月、KDDI総合研究所と共同で、太平洋の横断距離を上回る1万2千㎞以上の伝送を実現した。また、陸上用では200心までの実証実験の実績があり、本格的な立ち上がりは30年以降」とした上で、生産面では「三重工場が担当している。現状、一度に400㎞のMCFが製造できるプリフォーム作製を目処に開発中。MCFコネクタもまだ量産化には至っていない。単心、多心用とも研究開発を行っている」と述べた。


ヒキフネ 光ファイバ用超耐熱コーティング

世界初 750℃、2時間耐用

ヒキフネは1932(昭和7)年に創立した日本の老舗めっき企業。独自技術による石英ファイバへのめっき加工は、政府機関より表彰を受けるほど高い。今回、同社が開発したファイバセンシング用の特殊ファイバコーティング加工技術が750℃で2時間耐用の実証実験に成功した。スポットでの750℃対応ならともかく、センシング用のファイバの750℃で2時間の耐用を実現する加工技術は、恐らく世界初といえる。




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