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2021年8月16・23日

中堅電線7社・1Q業績  6社増収、全社が収益好転


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コロナ禍から立ち直り 銅価高 車や半導体が回復

中堅電線メーカー7社の21年度第1四半期業績(一部2月期、暦年上期)が出揃った。7社中6社が増収、全社が経常損益で増益・黒字転換。コロナ禍の影響を受けた昨年から市況は回復に転じ、これに銅価高の上昇などが寄与した。自動車や半導体市場などが回復基調にあり、特に6社の電線事業がおおむね堅調に推移し、増収となったのが目立った。営業増益・黒字転換は、高付加価値品の伸長などが主因。


トップインタビュー 泉州電業 西村元秀社長

コロナ後 新ニーズ対応が必要 沖縄物流拠点など新設

泉州電業の西村元秀社長は、取材のなかで「コロナ後のニーズの変化に即した製品展開や販促策が求められる」と述べた後、「注力製品として、ビニルハウス向け農業用アビルヒーターや協業型ロボット(オムロン製)を据え、(双方とも高付加価値製品であり汎用性が高く)期待している」と語った。また、物流・加工、営業面でも充実・強化を図る。「その第1弾として、5月6日に沖縄物流センター(那覇市)を設立した。第2弾として、名古屋にFAセンターを新設し、23年の業務開始を目指す。営業面では、コロナ後の需要増に応じ、ここ3年間のうちに新拠点・店舗を増やす」意向を示した。


VVF2心×1.6㎜(㎞)で768円~1千280円コスト高 値上げ急務

再値上げ コンパウンド4社 上げ幅(㎏) 11~48円以上

塩ビ系コンパウンドメーカー大手4社(リケンテクノス、昭和化成、三菱ケミカル、プラス・テク)が相次いで、再値上げを打ち出した。値上げ幅/㎏は11円以上~48円以上。実施日は8月2日~9月1日となった。エコタイプなどを含む値上げ幅/㎏は、12円以上~24円以上になる。これをVVF2心×1・6㎜(㎞)で目付換算すると768円以上~1千280円以上のコスト増となる。銅価が㌧100万円以上で高止まりする中、コンパウンドの値上げはかすむが、コスト高は変わらず、相応の値上げが急務だ。


富士電線工業 仕様書・編集ダウンロードシステムサービス開始

資料類の有料化も実施

富士電線工業(大阪府柏原市)は、VVFケーブルをはじめとした市販在庫販売製品の「仕様書・編集等ダウンロードシステムサービス」などをスタートした。併せて、これら資料類の有料化も実施する。


光陽電線 国松伸線所を合併

2日の株主総会で決議

 官報によると、電線メーカーの光陽電線は13日、完全子会社の国松伸線所を合併した。2日に開催された株主総会で決議した。このため、光陽電線は、国松伸線所(大阪府堺市堺区高砂町)の権利義務すべてを承継した。両社の社長は、国松隆彦氏が兼務している。従業員の異動などはない。




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