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2021年8月2日

陸上と海底向け、超多心ケーブルなど繁忙


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光コネクタ含め増産など実施 マルチコアファイバは海底線が先?

情通トラフィック増大に即し、電線メーカーの光ケーブル事業は陸上、海底線とも総じて活況だ。それぞれ得意分野は異なり古河電工、住友電工、フジクラ、昭和電線は、陸上用の間欠タイプ超細径高密度光ケーブル事業などが好調。一方、OCCは、光海底ケーブル事業が好況だ。大半が大なり小なり、効率化を含む増産等を図っている。それが、この間の取材でわかった。


NITTOKU福島事業所 平角線の生産性、3年後に3倍

xEVモータ用レーザ溶接機 古河電工と性能向上

巻線機・FAシステムメーカーのNITTOKU・福島事業所は、同社が持つ巻線機・FAシステムの関連技術と、日本企業の技術を融合させて世界に展開する、技術のマザー拠点だ。同社はその精密な動作制御技術などと、古河電工の巻線評価技術やファイバレーザ制御技術を組み合わせてxEVモーター用レーザ溶接機を開発。今後、同レーザ技術の向上と溶接・検査工程の同時進行などで、23年には平角線の生産性を20年比3倍まで向上させる。


トップインタビュー イグス 北川邦彦社長

FA・ロボット線 21暦年上期出荷1.5倍 OEM先と生産能力増強

独・イグス日本法人の北川邦彦社長は「日本法人のFA・ロボットケーブルの21年1~6月出荷量は、前年同期比1・4~1・5倍に増加した。一部ロボットメーカー向け特殊仕様の電線・信号用複合ケーブルは、常時1年分の在庫を備えているが、この半年で既に昨年1年分を出荷し現状、独・ケルン工場に追加発注を行うほど。世界では、全品種の21年1~6月の受注量が同47%増加した」とした上で、これに対し「同工場では21暦年でケーブルベアとベアリング用射出成形機を300台増やす。同時に、OEM先と連携し電線・ケーブルの生産能力も増強している」と述べた。


主要7部門別出荷日本電線工業会調べ 21暦年上期の総計31.4万t(0.2%増)

車(20%増)電気機械(12%増)牽引 建販(6%減) 12年上期並み

電線工業会がまとめた21暦年上期(1~5月実績、6月推定)の銅電線主要7部門別出荷数量は、建販や通信、電力、その他内需など5部門が前年同期を割り込んだものの、電気機械と自動車の2部門がプラスになったため、総計は31万4千90㌧で前年同期比0・2%増と微増になった。ただ、コロナ禍の影響がまだ続いている。暦年上期では、リーマンショック直後の09年上期以来の低水準になる模様。


三ッ星 マルチケーブル上市

耐屈曲性 従来比20倍

三ッ星は7月末、「マルチケーブル」を製品化したと発表した。これは、昨年12月の『第4回コンポジットハイウェイ・アワード2020』(主催コンポジットハイウェイコンソーシアム、共催経済産業省中部経済産業局)でグランプリを受賞した「炭素繊維ワイヤー芯線による軽量・高強力・フレキシブルな電源ケーブル」の技術(特許出願中)を実用化した製品。飛躍的な耐張力・耐屈曲性能は、ゴンドラやクレーン、水中など文字通り「マルチ」な現場での活用が期待される。




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