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2021年6月28日

NICT実験世界記録を更新 4コア光ファイバで3千㎞伝送


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次世代の光網向け住友電工マルチケーブルコネクタ貢献 陸上、海底線にも適用

情報通信研究機構(NICT)は21日、住友電工製の4コア光ファイバとコネクタで毎秒319テラビット・3千1㎞伝送を達成し、世界記録を大幅に更新した。マルチコア光ケーブルは、間欠固定型光ファイバの細径/超多心光ケーブルよりも大容量・高速伝送と細径化の点で数段優れるが、ファイバよりもその専用光コネクタの開発が、一時期課題だった。ビヨンド5G用に大容量・高速化が必要な陸上用をはじめ、光海底線へも適用が期待できる。


今後の事業戦略 サンテレホン 村田壮司本部長代理

新たな付加価値を提供 SBT計画、7月始動

サンテレホンの村田壮司経営戦略本部長代理兼キャリアパートナー営業本部長代理は「当社は『サンテレホン・ビジネス・トランスフォーメーション(SBT)』プロジェクトを7月から始動させる。秋口に刷新する新基幹(受発注)システムを中核とし、当社、サプライヤー、ユーザー全ての情報を連携させるため、統合プラットフォームを構築する。これに先駆け今年4月、SBT推進に向け戦略的に組織を改編した」とした上で「同時に、商材のアイテム数、取扱量も増えるため、東京・本社物流センターの在庫拡充、キッティング能力強化なども実現させる」と述べた。


不退転の決意で、銅価高の値戻し

建値、前年の1.6倍に上昇 100万円超続く、適正利益確保

銅価やニッケル、錫などの相場は、おしなべて高値水準を維持している。特に電線ケーブルの主材料の銅価は、25日に海外相場を反映し㌧2万円アップし109万円になった。5月13日につけた最高値㌧119万円からやや低下した。ただ、2月24日以降、約4カ月間にわたり㌧100万円台の高値が続く。1950年以降、07~08年に掛け銅価が㌧100万円を上回ることは瞬間的に何回かみられたが、今回のように長期に及ぶケースは無かった。今年6月23日時点の銅価は㌧107万円で前年6月23日の㌧67万円に対し、約1・6倍に跳ね上がっている。電線で銅価スライドを採用されているのは一部品種のみ。大半の品種で銅価高に見合った適正な値戻しが、必要になってきた。


F2心×2.6㎜で1128円高(㎞)

2次値上げ 塩ビコンパウンド(㎏)10~12円高騰 1次値戻し 積み残しの必達急務

塩ビメーカー大手4社(信越化学、大洋塩ビ、カネカ、新第一塩ビ)の値上げが出そろった。上げ幅(㎏)は、10円以上~12円以上。実施日は6月15日~7月1日。さらに、塩ビに続き可塑剤メーカートップのジェイ・プラスが(㎏)10円以上の値上げを7月16日以降納入分から行うと打ち出した。可塑剤の原料価格高騰に伴うもので、他の大手2社も早晩、値上げを発表する見通し。従って、今年2度目の塩ビ樹脂と可塑剤のダブル値上げになる見込み。双方の値上げ分をコンパウンドに換算すると、㎏あたり10円~12円上昇するとみられる。これをVVF2心×2・6㎜(㎞)で目付換算すると、940円~1千128円のコスト増になる。銅価が㌧100万円台で高止まりする中、塩ビの値上げは霞みがちだが、コスト増は変わらず、相応の値上げが必要である。


南北伸銅所 国内トップ級 細線・導体の生産 連日フル稼働

活況は0.08㎜φ多心撚りそ FA・ロボットケーブル市場拡大

細線・導体メーカー国内トップクラスの南北伸銅所(本社・埼玉県川口市、川中子雅一社長)では、工場が連日、フル操業を続けている。品種によっては、半年ほどの受注残を抱えているほどだ。特にこの間、需要が活況なのは0・08㎜φクラスの多心撚りの導体という。用途・分野は、自動車や工作機械、半導体製造装置、搬送装置、シールド、センサー分野などのFA・ロボットケーブルやセンサーケーブル、シールド線向けなどに拡大している。AIやIoT化が進む情勢下、同社にとってフォローの風が吹く。




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