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2021年5月17日

20年度電線大手4社 通期業績上向く


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下期から回復へ コロナや銅価が響くも

大手電線メーカー4社の21年3月期通期連結業績が、出そろった。企業によって得意分野・得意製品などが異なり、やや温度差があるものの、総じてコロナ禍と銅価変動の影響などを強く受け、上期のマイナスを取り戻せず、全社が減収となった。しかし、下期から業績が大きく上向きだし、上期に比較し通期では4社の業績が大きく改善した。


トップインタビュー 住友電装 川井文義社長

AlWHシェア、25年に約60% 24年に越国で工場建設

住友電装の川井文義社長は「(21年度の)当社の世界WHシェアは僅かに増える見込み。自動車の新アーキテクチャーの大きな流れが本格化し、新WHアーキテクチャーへの対応が、WH事業の大転換点になるだろう。車両のセントラルゲートウェイとゾーンECUを、いかに効率的にWHで結ぶかが、技術的なカナメといえる」とした上でAlWHの市場では「当社の割合は、日系OEM向け立上車両ベースで25年には約60%に及ぶ。24FYの世界的な当社WH受注増に応じ、AlWHとAl電線の生産能力を増強。越国や比国、タイでAl線工場の拡張を行う。越国では拠点内に新工場を建設する予定」と述べた。


住友電工 6%減収、経常13%減

下期 売上、営業益とも過去最高

住友電工の21年3月期通期連結業績は、売上高2兆9千185億8千万円(前年度比6・1%減)、営業利益1千139億2千600万円(同10・4%減)、経常利益1千140億7万200円(同12・6%減)、当期純利益563億4万400円(同22・5%減)で減収減益となった。


古河電工 11%減収、経常77%減

コロナ響く、3Q黒字

古河電工の21年3月期通期連結業績は、売上高8千116億円(前年度比11・2%減)、営業利益84億2千900万円(同64・2%減)、経常利益51億8千900万円(同77・2%減)、当期純利益100億100万円(同43・3%減)と減収、大幅減益になった。


住友電装 新社長に漆畑憲一社長

川井社長は住友電工顧問へ

住友電装は13日、代表権のある新社長に漆畑憲一副社長が内定したと発表した。6月23日開催の定時株主総会後の取締役会で正式決定する予定。これに伴い、川井文義執行役員社長(代表取締役)は、住友電工顧問に就く見通し。




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