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2020年9月28日

半導体製造装置用 FA電線ケーブル コロナ禍でも活況


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20年度一杯、需要は順調 数年続く可能性も

半導体製造装置市場が、順当に拡大している。連鎖して、半導体製造装置用FA電線ケーブル需要も順調に推移。同FA電線ケーブルメーカーの生産ラインは、高稼働を持続している。業界筋によると、この需要は今年度いっぱい、場合によっては数年間持続する可能性も高い、と期待されている。


トップインタビュー フジクラ・ダイヤケーブル 久下忠利社長

コロナ禍など20FYは需要一服感 漏洩同軸+IOTシステム等に傾注

フジクラ・ダイヤケーブルの久下忠利社長は、「19FYは売上高739億8千万円(前年度比5・2%増)、営業利益28億3千万円(同2・7倍)となり、五輪案件や首都圏再開発などで建販電線等が好調だった。一方、20FY事業計画は建販市場の一服にコロナ禍も重なり、減収減益の見通し」とした上で「電力ケーブルの活線絶縁診断装置などに注力したい。これはメイン顧客の石化メーカーやカーメーカー以外の民生分野向けなどで需要の裾野が広がってきた。また、漏洩同軸を用いたIoTシステムの拡販も促進する。RFIDタグを活用し出荷確認や在庫管理などに最適だ。従来の電力、通信、鉄道などの他の分野、用途の顧客から引き合いが増えてきた」と語った。


20年度電線需要見通し改訂 総計61.9万t10.8%減、半世紀ぶり低水準

71FY以来の低調コロナ等が響く 内需60.8万t10.3%減 建販は31.4万t8.2%減少

日本電線工業会がまとめた20年度主要7部門別の電線需要見通し改訂によると、総合計は、61万9千㌧で前年度比10・8%減となり、前回の大阪万博(EXPO’70)が開催された1970年度以来(61・8万㌧)半世紀ぶりの低水準になった。コロナ禍を強く受け7部門すべてが前年度割れ。内需は60万800㌧で71年度(60万2千241㌧)以来49年ぶりの低さになった。また、輸出も1・1万㌧となり62年以来(1万9千900㌧)58年ぶりの数値に下がった。今後はコロナ禍次第ともみられる。


関電販アンケート 20FY売上見込み「増加する」0%

需要減、コロナなど響く 粗利率実績 19FY「増えた」53%

関東電線販売業協同組合(関東電販)は18日、「20FY関東電販組合員業態アンケート調査」の結果を発表した。それによれば売上高実績(前年度比)は、18FYが「増加した」76%、「減少した」15%、「不変」9%と順当だった。しかし、19FYから暗転し、20FYの売上高見込みは「増加する」が0%になった。一方、減収企業が増えるなか19FYの粗利率実績(前年度比)では、「増えた」が53%(17社)に達した。これは19FY前半の多忙時に適正な価格がキープされたこと、銅価が下降局面にあったことなどが考えられる、とした。


国内光ケーブル需要 20年度改訂見通し 総計601万kmC(6.3%減)

新型コロナで工事延期 98年度以来、最低水準

電線工業会がまとめた20年度の国内光ケーブル需要改訂見通しは、601万㎞C(前年度比6・3%減)で、98年度以降、最も低い値とした。新型コロナの影響を受け、20年3月に策定した当初見通しから下方修正した。




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