バックナンバー
2020年8月31日

トップインタビュー 日本電線工業会 井上治会長


電線新聞定期購読

ご購入はこちら

商習慣改善3、4合目 付加価値の向上に向け 自主行動計画の周知・啓発へ 中堅中小会員の声 反映する仕組を

電線工業会の井上治(住友電工社長)会長は「コロナ禍による緊急事態宣言の解除後、徐々に経済活動が再開。早期の電線ケーブル需要の回復に期待している」としたうえで、4つの重点活動テーマ(①環境問題、②中堅中小企業の支援、③グローバル化対応、④商慣習の改善)を推進するとし、うち②中堅中小企業の支援については「中堅中小会員の声をくみ上げる仕組みを作りたい。また、引き続き研修セミナー開催やJECTECと連携し技術・技能継承支援研修などの充実に努める」とした。④商慣習の改善では「現状、3~4合目だ。業界全体での活動は、コンプライアンス上、問題があり、会員各社が顧客と個別に交渉する状況である。当会は、昨年需要家団体に発信した電線の輸送費高騰等に関する要請、今年3月に発信した適正取引の推進と生産性、付加価値向上に向けた自主行動の計画の周知・啓発活動を推進する。改善状況を定量的に把握し、ゴールを明確にした施策検討する」と述べた。


そこが聞きたい JECTEC 近藤裕之専務理事

電力安定供給向け試験具体化 企画、人、金 噛み合わせて力強く事業推進

電線総合技術センター(JECTEC)の近藤裕之・新専務理事は、「20FY最重要課題は主に3事項ある。第一は、大規模排ガス処理装置など老朽化設備の改修に目処をつける、第二に、洪水被害等に対応した電力の安定供給のために試験を具体化する。第三に、イノベーション促進に向けた調査研究と国際規格化を進める」と語った。また、情報サービス事業では「コロナ禍でも、会員などとコミュニケーションや電線押出研修等が行えるように、7月からメルマガを配信。今後はSNSを導入した双方向での情報交換、実技や座学にWebを組み合わせた研修を行いたい。一方、これからは企画、人材、資金の3つの歯車をかみ合わせ、力強く事業推進する組織にしたい」と語った。


機械メーカートップに聞く 宮﨑機械システム 宮﨑和昭社長

修理・メンテで信頼獲得 19FY営業益、最高水準

昨年設立75周年を迎えた宮﨑機械システムの宮﨑和昭代表取締役社長は、「19年度実績は、売上高40億円超で計画を達成した。最近、修理・メンテナンス事業に注力して顧客の信頼を獲得した。そのため、昨年度は過去最高レベルの営業利益を計上し、今年も早々に売上計画の達成を見込む。また、今年設立10年目を迎える宮崎貿易(上海)有限公司は、上海派菲特(パーフェクト)机械有限公司などの現地協力企業と連携し、中国のみならず日本や東南アジアへも、コストパフォーマンスの良いサービスを提供している」と述べた。


今後の事業戦略 白神製線 白神敬久社長

通信、オーディオ需要獲得へ 新ダイスで今秋から展開

一昨年就任した白神製線の白神敬久社長は「米中貿易摩擦やコロナの問題はあるものの、合金線への取り組みを始めることで、今後の通信やオーディオ用途の新規市場参入に向けて取り組んでいきたい。合金線では、あるサプライヤからの高品質かつ長寿命なダイスの推奨もあり、今秋より新規市場獲得へ向けて展開を本格化させる予定だ。近年は、製品に対する要求品質が、相当なまでに高まっている。細線業界は利益確保が難しい業界だが、弊社も可能な限り顧客ニーズに対応して利益確保に努めたい」と語った。


HCI ロボット・AIラボ開設へ

12台設置、全国屈指の規模 川崎、安川、三菱が参加

HCIは11月12日、「HCI ROBOT・AI LAB」を大阪府の泉大津市に開設する。ラボはロボットブースとAIブースで構成し、各6台の計12台のロボットを常設。現在、同社が所蔵するロボットは22台で、これはSIerとしては大阪最大、全国でも屈指の規模となる。SIerのラボとしても、ロボット設置台数は日本最大となる見込みだ。現状、同施設にはロボットメーカーの川崎重工、安川電機、三菱電機が参加予定で、各社の最新ロボティクス技術も集結する。




最新号案内 | 次号案内 | バックナンバー | 定期購読とご購入

Copyright(C) ktc-densen.com All rights reserved.