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2020年8月17・24日

中堅電線7社1Q コロナ禍で苦戦


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全社が減収、減益4社 大幅増益 タツタ、東特電線

中堅電線メーカー7社の20年度第1四半期業績(一部2月期、暦年上期など)は、コロナ禍の影響を受け、全社が減収と苦戦した。営業損益で増益はタツタ電線と東特電線の2社のみ。減益は平河ヒューテック、三ッ星、オーナンバ、カナレ電気の4社になり、損失はJMACS1社となった。営業減益・損失は、コロナによる減収が大きく響いた。増益企業は、高付加価値・高収益製品の好調や販売構成の改善などが牽引した。各社別の主な内容は次の通り。


トップインタビュー アライドマテリアル 山縣一夫社長

平角線ダイス生産性向上策 年内に革新技術確立 狙いはニッチNo1製品の増加

アライドマテリアルの山縣一夫・新社長は「ニッチトップ製品は現状、数十だが、さらに増やす。活況な医療や情通と、自動車分野などコロナ禍明けに伸びそうな市場に傾注する」とした。また、電線用含む伸線ダイヤダイスの同社シェアは、国内7割近く、世界で2割弱を占め№1であり、山縣社長は「(コロナ禍アクシデントを除き)車の生産台数に応じ、平角線用の伸線ダイス出荷量が増加。電線用伸線ダイス事業で、平角線ダイスは将来、主柱の一つに成長しそう。この製造の手間は、一般的な丸線に比べ3倍~5倍超掛かり、付加価値製品になる。従って平角線ダイスの生産性向上などを図る。その革新的な製造技術を年内目処に確立させたい」と述べた。同社の顧客数は数千で、多岐の産業に及ぶ。その分、ビジネスチャンスも多い。ただ、ボリューム市場より、ユニークな加工技術を武器にニッチ市場を狙う方針だ。


インタビュー新社長に聞く 武蔵金線 伊藤紀之社長

コロナ後へ、土台作り フジクラGと連携拡大

武蔵金線の伊藤則之新社長は「新型コロナの感染が拡大する環境下、逆風のこの時こそ、前向きに取り組む。現在の市場環境がさらに1年続く可能性を想定しながら、むしろこれを好機と捉え、スマートシティの実現や自動車の電動化などアフターコロナの市場環境を見据えた生産・開発態勢の構築、土台作りを行う。具体的には需要に見合った品種構成の最適化にある」とした上で「今後も、電線業界全体の再編などはあり得るものの、当社のフジクラグループ内の立ち位置は変わらない。当社は、今後も同グループと連携を一層深めながら、収益基盤の強化を図る」と述べた。


住友電工東電PG 地中送電線遠隔監視システム

世界で初めて開発・実証

住友電工は17日、東京電力パワーグリッド(東電PG)と既設の地中送電線のセンサネットワークが、簡単に配備できる「遠隔監視システム」を開発したと発表した。


住友電工・独シーメンス 525kV線開閉装置 世界初、接続試験に合格

小型化で洋上風力向け拡販

住友電工は6日、52万5千Vの直流XLPEケーブルの送電システムと直流ガス絶縁開閉装置(DC GIS)を接続した型式試験に、世界で初めて合格したと発表した。




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