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2020年3月9日

そこが聞きたい 住友電気工業
自動車新領域研究開発センター 藤川裕之センター長


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自動車のトップ技術創出
コンペでの差別化製品のへ傾注
サイバー空間開発、実車並み精度を実現

住友電工・自動車新領域研究開発センター(AAC)の藤川裕之センター長は、取材のなかで「AACは、住友電装やオーネット研向けに5年、10年先の技術開発やトップ技術の創出と先行要素技術開発、さらに巻線などのその他の事業部門等から依頼を受けた自動車分野の研究開発も実施。特に先行要素技術開発では、コンペで差別化できるものも手掛けている」とした上で「当社はデジタルツインという仮想空間を用い、自動運転等の次世代車用システムを開発した。工場や製品等の現実世界の出来事を、仮想空間にリアルタイムに再現する手法。仮想モデルで検証精度を高め、初期開発を進めることで試作工数・コストの低減、顧客への早期提案を達成。そうした開発の一例として実車で自動駐車後の停止位置の誤差を検証した結果、シミュレーション結果と同等レベルの精度を実現できた」と語った。


電線メーカー工場訪問レビュー 三映電子工業 長野・平原工場

EV化に向け用途開発促進
線径0.2mm以上の需要増 伸線機、焼付け機新設検討

三映電子工業は、得意な細物巻線事業を基盤としながら、EV化に向けたインダクタ、非接触充電などの用途開発と線径0.2mm以上の需要増に対応した伸線機、焼付け機の増強の検討に取り組んでいる。同社の主力は、品質要求の高い自動車用イグニッションコイル向け巻線。長野・平原工場では線径φ0.056mmを月200トン生産している。同社の特長は、ワニス塗布・焼付けノウハウやダイス加工、熟練工の検査により安定した品質と精密な寸法精度を両立させた技術力にある。


サイカワ深瀬商事 極細用伸線機&矯正ローラー

線速2500m/分を実現 線癖の調整を改善

サイカワの銅極細線用伸線機「型式:SH-26Jタイプ」と、深瀬商事が輸入販売するドイツ・ビドレスアルバート社製の「調整しろ表示機付き矯正ローラー」が最近、電線メーカーからの引き合いが増えている。いずれのマシンも電線製造ラインでは、役目が異なるが、高品質・高性能、低コストに貢献することでは、共通している。


古河電工 千葉事業所 アルミCV66kV開発

22~23年まで上市 国内の電力会社向け

古河電工の千葉事業所は、国内の電力会社向けに6万6千VアルミCVケーブルの開発に取り組み、2~3年後の上市を目指す。また、ファイバレーザーは自動車モーター用平角線のU字型コイルの溶接などにも使用され、カーメーカー、自動車電装品メーカーなどから引き合いが増加。今後はレーザーを高出力化し、造船業界などへの展開も検討している。


NTT東西20FY設備投資

合計4.8千億円、前年度並み 光化は4%増の1.56千億円

NTT東日本とNTT西日本は2月28日、それぞれ20年度事業計画について、総務大臣に許可申請を行った。この事業計画によるとNTT東西合計の20年度設備投資金額は、4千800億円(前年度比+-ゼロ)と前年度並になった。
このうちアクセス網の光化投資分は、1千560億円で同4.0%増となり、設備投資額は前年度並みだったが、光アクセス網への投資は、NTT東西とも増える見込み。また、NTT東西合計のアクセス網の光化にともなう加入者光ケーブル計画距離数は150万心km(同3.4%増)となり、NTT東日本は前年と同様だったが、NTT西日本が増えた。




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