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2020年3月2日

巻線用ワニス、再編続く


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昭和電工、日立化成買収へ
専用品種製造の継続が焦点

巻線メーカーは、日立化成のエナメル線用ワニスの動向を注視している。昭和電工は昨年末、日立化成の買収を発表した。巻線メーカーにとって、昭和電工が日立化成のエナメル線用ワニス事業を継続するかが焦点。日立化成の独自品種の代替がきかないためだ。昭和電工は2月28日、買い付け開始を3月以降に遅らせた。巻線メーカーは厳しい局面を迎えている。


インタビュー新社長に聞く カナレ電気 中島正敬社長

4K放送12Gシステムに注力 高性能高信頼 製品を一気通貫で提供

カナレ電気の中島正敬・新社長は「IoTの進展で社会インフラが大きく変貌し、連動して放送産業も5GやIPを含むIoTの導入で大きくインフラが変わる見込みだ。この分野の製品や技術開発へ力を注ぐ」とした上で、「当面は4K放送に最適な12G-SDIシステム構築に向けた高周波同軸ケーブルや光コンバーターや光伝送装置、これに不随する光ファイバ、光コネクタなど高品質・高性能・高信頼性の伝送システムを一気通貫で製品提供していく。また、現状、製品別の売上高割合は、ケーブル30%、コネクタ13%、ハーネス18%、その他40%。その他の中に含まれる光システム製品/電子機器類の売上げを伸ばしたい」と語った。


通関実績財務省調べ 19暦年輸出13%減、2年ぶりマイナス

電力伸長も中国の逆風続く 機器用電線、光ファイバ低調

財務省がまとめた19暦年(1~12月)の通関輸出実績は、11万2千165トン(前年比13.1%減)で2年ぶりに減少した。バーレン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦向けに1kV超の電力ケーブルのスポット需要が発生したが、米中貿易摩擦や競争激化で中国向けの機器用電線や1kV超電力ケーブル、光ファイバ・ケーブルなどが減少した。


昭和電線HD 張氏、代表権を持つ専務へ

長谷川(代取)社長と2人体制

昭和電線は2月26日、張東成取締役専務執行役員事業戦略統括本部長を4月1日付けで代表取締役に追加選定すると発表した。長谷川隆代代表取締役社長グループCEOは、取締役会議長を兼務する。これにより、長谷川社長との代表取締役2人体制とし、一層のコーポレートガバナンスの拡充と経営体制の強化を図る。田中幹男取締役は6月25日付けで上席フェローに就く予定。
【略歴】張東成(ちょう・とうせい)氏=1964(昭和39)年1月生まれ。93年3月埼玉大学大学院化学科(修士)を修了し、同年4月昭和電線に入社。06年10月経営企画部次長、12年6月執行役員海外事業企画推進室長、15年6月取締役・海外事業企画推進室長天津昭和漆包線有限公司董事長、17年4月取締役・天津昭和漆包線有限公司董事長、17年6月常務取締役天津昭和漆包線有限公司董事長、18年6月常務取締役事業戦略本部長、19年4月取締役専務執行役員事業戦略統括本部長を経て、20年4月代表取締役・専務執行役員事業戦略統括本部長に就任予定。


古河電工千葉工場 電力海底線向け撚線ライン新設

長尺化でターンテーブル増強 ジョインターの教育推進

古河電工の千葉事業所は、21年~25年に本格化する洋上風力発電需要に向け、海底ケーブルの長尺化に対応する撚線ラインとターンテーブルを増強している。新撚線ラインは5月に稼働する予定で、製造時間を10%短縮できるという。同時に電力&光ケーブルのジョインターの増員も進め、製造の効率化と納期の短縮を図る。




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