バックナンバー
2020年1月20日・27日

トップインタビュー 古河電工 小林敬一社長


電線新聞定期購読

ご購入はこちら

情通市場にグループ一丸で対応
洋上風力など電力向け存在感が大切
5Gや自動車等、開発投資緩めれば成長の機会逸する

古河電工の小林敬一社長は共同取材で「光ファイバなどの情通製品は、高付加価値製品を軸に、事業展開し、データセンターやCATV、放送、キャリア市場向けなど様々な顧客ニーズに応じ、古河グループ一丸で需要を捕捉する。5Gは、ローカル5Gから需要が動き、そこから手を打っていく」と積極的に語った。洋上風力発電では「当社の浮体式ケーブル事業が、発電機メーカーや施主等から安心だと言われ信頼され、存在が認知されることが大事」と述べた。また、中計の最終の20年度営業利益目標は、「経営環境が良好な時点で400億円以上から、500億円以上に引き上げた。現状、事業が厳しいものの当初目標は、何とか死守したい。一方、5G分野の伸展や自動車産業の技術革新に沿った開発投資を緩めれば将来、成長する機会を逸する。先行投資は情勢を睨みながら適切に行う」と述べた。また、同社事業の再編については、「19年で完了していない」とした。


『デジタルものづくり』フジクラ・ダイヤケーブル 福井工場

キャリア向け5G用同軸の量産態勢構築
新ライン稼働 高発泡で均一品質 デジタル品保 自動化

フジクラ・ダイヤケーブルの福井工場は、5G需要の立ち上がりを見据え、19年2月に均一な品質、一層の高発泡率が実現できる高機能同軸ケーブル(押出、コルゲート)の生産ラインを新設した。これにより、キャリア向け5G用同軸の量産態勢構築が完了。また、IoT用LCXの開発や製造設備へのIoT・AIの導入も進める方針だ。


業界の大黒柱登場 日本伸銅協会 松下彰会長

国際競争 技術力で一歩先へ サーボモーター 巻線 軽量化検討

伸銅協会の松下彰会長は共同取材に応じ、国際競争力の向上について「海外伸銅メーカーとの価格競争を避け、日本の技術力で一歩先を行く。中堅中小伸銅メーカーとの情報交流を活発化し、中小の独自技術を活かすことで業界全体の技術力底上げに貢献したい」とした上で、新規需要分野の開拓では「航空宇宙分野とロボット分野などに注力する。特にロボット分野は、ユーザーの電子機器メーカーからニーズを汲み取り、整理するステップに進めたい。具体的には、熱伝導性向上と高強度の両立を目指し、例えばサーボモーター用巻線の軽量化などを進めている」と述べた。


三ツ星 滋賀工場  技術開発センター新設

投資額3億円 摺動、捻回試験機導入

三ツ星は2月4日、滋賀工場(滋賀県甲賀市)に新設した「技術開発センター」の竣工式を予定している。同社電線事業の中核である滋賀工場は、敷地約4万5千m2(ゴム電線工場建屋面積約5千300m2、プラスチック電線工場建屋面積約3千m2)に約80人の従業員がおり、今年で開設40周年を迎える。
約3億円を投じて新設した。技術開発センター延床面積は約1千m2。1階はプレゼンルームと3区画の試験室、2階にも3区画の試験室がある。試験室はガラス張りで見学できる。初期導入設備は、電線の機能性評価を行う大型摺動試験機、高速摺動試験機、曲げ捻回試験機、低温曲げ捻回試験機等。今後はスタッフ増員とともに、新素材の研究開発を行う試験装置・分析装置、各種用途の開発に必要な試験機器の導入を順次進める。


光統計11月分 心線 生販とも4割減

中国、北米向けが低調

経産省がまとめた11月分の光統計によると、心線は、生産185万kmC(前年同月比41.0%減)、販売180万kmC(同40.1%減)で生産は8カ月連続マイナス、販売は7カ月連続マイナスとなった。北米や中国、東南アジア、欧州向けが減少した。販売金額は74億2千500万円(同7.9%減)となった。
光ケーブルは、生産128万kmC(同6.0%増)、販売180万kmC(同8.2%減)で生産は2カ月ぶりのプラス、販売は2カ月連続のマイナスとなった。内訳をみると、その他輸出は63万kmC(同13.3%減)で3割減少した10月に続き、2カ月連続のマイナスとなった。北米が増えたが、中国が減少した。




最新号案内 | 次号案内 | バックナンバー | 定期購読とご購入

Copyright(C) ktc-densen.com All rights reserved.