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2018年8月6日

電線大手4社営業益ベース 全て増収、3社が増益


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企業により、やや温度差 自動車分野向け順調

大手電線メーカー4社の18年度(19年3月期)第1四半期連結業績が出揃った。全社が増収を計上し、営業利益ベースでは減益は古河電工1社のみで、他の3社は増益となった。自動車分野や電装用巻線の市場は順調であり、機器用電線などの需要も戻ってきた。そうしたこともあり、住友電工は売上高、営業利益、経常利益とも過去最高を更新した。ただ、得意分野や同じ製品でも注力市場などが異なるため、企業によって寒暖の差が発生した。また、古河電工は、下期が主力なことから通期では減益幅が圧縮する見通し、各社の主な動向は次の通り。


トップインタビュー 矢崎エナジーシステム 矢﨑航社長

沼津新工場 細物CV向け新生産ライン 19年中に稼動
22FY目標 売上高2000億円

矢崎エナジーシステムの矢﨑航社長は「沼津の新工場(敷地面積11万7.7千m2)建設計画は順調で、第一期の第1フェーズとなる東棟(延床面積6.12千m2)新築は昨年12月に竣工し、今年2月から第2フェーズ(同9.54千m2)に入った。これで19年1月に第一期は完了し、来年中に新建屋の細物CV用新生産ライン等が稼動する計画だ。構内物流等を改善し、AIやIoTを活用した独自のサービス開発/改革や効率化を推進する」とした上で、中計は「80期の21年6月期には、タイ矢崎含む連結で売上高2千億円以上、90期の31年6月期は同売上高3千億円以上を目指す」とした。


インタビュー新社長に聞く 三ッ星 競良一社長

ゴムキャブタイヤに傾注 比国で新ライン増設

三ッ星の新代表取締役社長に就任した競良一氏は「当社の単独売上高(85億円)の構成比率は電線事業部3に対し、ポリマ事業部が1の割合。電線に傾注し、特にゴムキャブタイヤの事業拡大を遂行する。比国の工場敷地内にゴム電線工場の建設を進め、押出専用ラインを新たに配備する。販売先は日系の東南アジア顧客とアウト-インを見込む。比国は現状、製造拠点だが、行く行くは生産・営業ハブを担うことも検討し、中国、香港、台湾などへ展開する。一方、殆どの電線を生産する滋賀工場の製造設備更新を、生産性向上の一環で実施。更新時期は20年3月までの予定」とした。


きんでん 売上7%減、経常1.8%減 受注競争が激化

きんでんの18年第1四半期連結業績は、完成工事高882億3千700万円(前年同期比7.0%減)、営業利益20億3千600万円(同12.6%減)、経常利益32億400万円(同1.8%減)、当期純利益17億3千800万円(同11.0%減)で減収減益となった。受注競争の激化が影響した。
個別の完成工事高は、765億7千700万円(同8.8%減)だった。
これを得意先別に見ると、関西電力が前年同期とほぼ同額の143億2千300万円、関西電力グループが35億2千300万円(同7.0%減)となり、一般得意先は587億3千万円(同10.8%減)となった。
工事種別では、配電工事は関西電力の工事量が増加し132億1千600万円(同1.7%増)。一般電気工事は、事務所ビル、物流施設等が減少し、480億6千200万円(同6.2%減)。情報通信工事は、計装工事やLAN工事が減少で、72億4千300万円(同1.6%減)。環境関連工事は、商業・娯楽施設等が減少したことにより48億7千300万円(同37.4%減)。電力その他工事は、太陽光発電所工事等が減少したことにより31億8千100万円(同30.3%減)となった。
通期の連結業績予想は、変更無しとした。


NOK 売上横ばいも減益約2割 スマホ向けが減少

NOKの18年度第1四半期業績は、売上高1千636億5千700万円(前年同期比0.8%減)、営業利益48億9千600万円(同18.9%減)、経常利益80億5千万円(同18.4%減)、当期純利益38億6千万円(同21.4%減)となった。
セグメント別では、シール事業は、売上高864億6千400万円(前年同期比7.5%増)、営業利益92億2千500万円(同0.9%増)となった。自動車向けは中国、東南アジアでの需要が堅調だった。一般産業機械向けも、中国を中心とした建設機械の需要が堅調に推移した。また、工作機、ロボット向けも販売が増加した。
電子部品事業は、売上高692億5千万円(前年同期比9.2%減)、営業損失46億6千300万円(前年同期は34億8千800万円の営業損失)となった。自動車向けは好調に推移したが、高機能スマートフォン向けの需要が減少した。
ロール事業は、売上高52億1千700万円(同1.9%減)、営業利益1千400万円(前年同期から約2.3倍)となった。為替の影響により販売が減少したが、品目構成の変化、経費の抑制等により増益となった。
特殊潤滑剤等のその他事業は売上高27億2千400万円(同3.8%減)、営業利益3億1千700万円(同6.5%減)。
18年度通期の業績予想に関しては、変更無しとした。




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