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2017年5月29日・6月5日

中堅電線7社 17FY通期予想 5社が増収増益


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下期の建販、設備投資に期待
各社の体質改善も寄与

中堅電線メーカー7社の17年度通期連結決算見通し(一部非連結、暦年ベース)が出揃った。営業利益ベースで7社中5社が増収増益で、増収減益と減収減益はそれぞれ1社になり、総じて業績が上向く見込みを示した。各社がこれまでスリム化等の体質改善を図ってきたところに、下期から首都圏再開発の大型案件や東京五輪などの建販需要増への期待や企業の設備投資が動き出していることが牽引するとした。


トップインタビュー FDC 久下忠利社長

全社で推進 デジタルものづくり
17年度数%増収、黒字確保見込む

フジクラ・ダイヤケーブル(FDC)の久下忠利社長は「17FY業績見通しは出荷銅量が前年度並、数%増収を見込む。また、構造改革と製販一体効果で黒字を確保したい」とした上で「熊谷製作所の製造ラインの自動化/効率化への設備投資を実施し、品質の一層の向上はもちろんだが、生産性向上を図りながら、デジタルものづくりを促進する。ニーズや受注内容を数値/定量化し、それを製造ラインに直結して製品化~納品段階迄の物流・サービス面での総合ネットワークシステム構築・推進に全社で取り組む」と述べた。また、人手不足の中、コネクタ付き高周波同軸やEM-LMFC、活線シース絶縁抵抗測定装置などに注力していくと語った。


そこが聞きたい 大川電商 大川弘人社長

17FY売上高42億円を目指す
加工、新規客の拡販が主軸

大川電商社長の大川弘人社長は、「16FY業績は、用途別や製品別、エリア別に好不調の差が非常に大きい中、売上高は約40億円で微増収、営業利益、経常利益とも増益を確保した。スポットの大型産業用太陽光発電や発電所改修件名に加え、スマートハウスなど住宅新設向け、新規顧客向けの受注が伸長、鉄道系向けが堅調等で増収の見込み。経常増益は主要な仕入れ先や顧客会社の配当性向が牽引した。17FY事業計画は、売上高は約42億円で前年度比6%増、営業利益と経常利益とも約6%増を目指す。マクロ環境を踏まえ、加工製品の拡販に経営的観点からの新陳代謝を促す新規顧客の開拓・拡販を組み合わせて、達成を図る」と語った。


16FY部門別出荷 電線工業会調べ
総量68万t(2.7%減)と連続下降

建販32万t(5.1%減)、車やや増
光ファイバは4.7千万km(3.0%増) 記録更新

電線工業会がまとめた16年度(4~3月累計)の銅電線主要7部門別出荷数量は、建設電販部門が2年連続で前年を割り込んだほか、自動車とその他内需を除き7部門中5部門が減少し、総量は68万196トンで前年度比2.7%減と2連続で前年度を下回った。直近では09年度に次ぐ、低さとなった。なお、アルミ電線は2.83万トンで同8.9%増加し、4年ぶりにプラスに転じた。
首都圏では様々な都市再開発プロジェクトや駅舎のリニューアル、東京五輪関連の施設建設などの計画は目白押しにあるものの、人手不足等で工期が遅れる障害が発生するなど建設電販分野の需要は、伸び悩んだのが最も大きなマイナス要因になった。業界では下期以降、本格的な需要増に期待を寄せている。
金額ベースでは銅価が前年度より低かったため、全部門前年度を下回り、総計は1兆1千297億9千万円で同11.8%減と数量ベースよりも下降した。
一方、光製品は海外向けが好調で4千710万2千kmCで同3.0%増と3年連続で増加し、史上最高記録を更新した。多少の上下動があっても中国が需要を支えているところに北米のデータセンター向け需要が加わった。日本メーカー製の光母材、素線は未だに品薄状態にある。金額ベースでは2千846億2千500万円で同7.0%増となり、数量ベースより高い伸びを示した。


タツタ電線中計策定 25FYまで設備投資730億円

ペースト事業の成長追求

タツタ電線は25年長期ビジョンを発表した。25年度には売上高1千億円以上(16年度対比103.7%超増)、営業利益100億円以上(138.1%超増)、営業利益率10%程度(同1.3ポイント増)を目指す。(一部既報)
また、成長追求事業にペースト事業と医療機器部品・材料事業を挙げ、「積極的に開発投資、増産投資などを実行して、規模の拡大、利益の拡大を追求する」を基本方針に展開。利益追求事業を通信電線事業、機能性フィルム事業、国内機器用電線事業、ファインワイヤ事業、システムフォト事業、環境分析事業とし、「効率化投資の推進、高マージン商品のシフトなどにより、回収利益の最大化を追求する」を方針に提示した。中長期育成事業は、海外機器用電線事業で、「当面事業基盤整備に注力し、基盤整備の確認後、増産投資を実行して、将来的に規模の拡大、利益の拡大を追求する」方針とした。16年~25年度までの設備投資額は合計730億円と設定。第1期(17~19年)で210億円、第2期(20~22年)で240億円、第3期(23~25年)で280億円とする。




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