バックナンバー
2016年10月3日

電線工場の建設、請け負う海外機械メーカーも登場


電線新聞定期購読

ご購入はこちら

最新技術の取り込み必要
モノ造り 日本凌ぐ外資メーカーも解見

海外機械メーカーには超高圧・直流・長尺CVケーブル等の工場建設や製品化まで請け負う企業も登場した。一方、モノづくりで海外電線メーカーが日本勢を凌ぐケース散見。技術力で世界トップだった日本の電線メーカーのポジションも脅かされ現状の人材育成・技能伝承だけでは不充分。新技術を取り込んで開発しながら、その上での経験蓄積が不可欠という。


インタビュー新社長に聞く 住友電工ウィンテック 獅子野俊明社長

巻線シェア国内No.1、世界3位の「住友電工ウインテック」獅子野俊明・新社長は「当社15FY巻線出荷量は連結で約8千トン(前年度比微減)で、このうち国内が3千数百万トン(同横バイ)。同売上高割合は車7割、冷媒2割、重電他1割でHV/電動化で車用途が伸長し、分野別の品種構成も変貌した」とした上で「車など成長分野の事業強化、収益の強化、品質向上&原価削減による競争力強化等を事業戦略に①耐傷性巻線②平角巻線③超耐加工巻線④超極・極細巻線を注力製品に掲げ、16FY同出荷量見通しは前年度比で少し増加する。同売上高割合も環境対応車等の生産台数の伸びに連動し、15FYと同様に車向けが伸びる見込み。ガソリン車に比べ次世代車等の巻線使用量はモーターやコイルの装備数が多く約3倍に増え、追い風になりそう」と述べた。


花伊電線 会社解散の方向へ

建販電線、既に製造停止

花伊電線(本社・山梨県西八代郡市川三郷町岩間1627、福本明宏:社長)は、電線ケーブルの製造を取り止め工場を閉鎖し、会社を解散して精算する方針を固めた。同社は三菱電線工業(本社・東京都千代田区、村田博昭:社長)の子会社で既に8月末までに、総売上高の9割を占める建設電販用電線ケーブルの製造を終えた。
現状は機器用電線ケーブルと自動車用電線ケーブルを製造しているが、供給責任などを鑑みながらユーザーとの出荷調整を図り適宜、製造ラインの稼動率を絞り、やがて全て製造を終了させる。同社が製造を終えることで、三菱電線工業グループではフジクラ・ダイヤケーブル(FDC)などの合弁会社での製造分と平角マグネットワイヤMEXCELR(メクセル)を除き、直系でのメタル電線ケーブルと光ファイバ・ケーブルの生産は取り止めることになる。
花伊電線は創業が大正9(1920)年、会社設立が昭和30(1955)年、資本金5千万円で、三菱電線の完全子会社。社員50人程を抱えており、直近の年間売上高は約20億円、生産拠点は山梨の本社工場のみ。生産品種は(電線工業会調べ)、プラスチック絶縁コード、同軸コード、その他の機器用電線、その他の市内ケーブル、その他の通信用電線・ケーブル、600V架橋CV電力ケーブル、600Vビニル絶縁電線、600Vビニル絶縁VVケーブル、その他の屋内用電線、制御用ケーブル、計装用ケーブル、信号用ケーブル、自動車用電線、光ファイバケーブル。 今年7月上旬に会社解散を労働組合に通知し、8月末までには建設電販電線ケーブルの製造に従事していた社員が早期退職している。国内の電線ケーブル需要が伸び悩み、花伊電線の業績は3年連続で赤字を計上していた。


礎電線 品質規格ISOー9001認証を取得

15年版は国内電線業界初 実質半年、少人数で適応

礎電線(田中友則:社長)は、国際標準の品質規格「JIS Q 9001:2015(ISO9001-2015)」の認証をエイエスアール(東京都中央区)から、7月4日付けで取得した。15年版ISO-9001取得は国内電線メーカーでは初めて。しかも、実質的には半年間で、コンサルタントを交えず独力で取得した。携わった人員は6人。作業を簡素化し効率的に実施して必要な文書化も最小限に留めた。いわば異例の短期間、少人数で達成した。認証取得の範囲は「エナメル線の設計・開発及び製造」でありエナメル線にはリッツ線やコイル巻加工などを含む。


三菱マテ 英ルワタの銅加工買収

取得額350億円

三菱マテリアルは9月28日、英の銅加工会社Luvata(ルワタ)社傘下で銅加工品の製造・販売を手がけるSpecialProducts事業部門(SP事業部門)の買収契約を同日付で締結した、と発表した。買収金額は350億円程度と見られる。
SP事業部門は、主に北米、欧州を含む世界9カ国計14拠点で事業展開し、グローバルな生産拠点と販売体制と有力ユーザーを持つ。製品面でも自動車用溶接電極材やMRIをはじめとした医療機器向け超電導線、太陽電池用インターコネクターなどの成長分野を展開している。
一方、三菱マテリアルグループは、鉱山、製錬、銅加工、貴金属の各分野で事業展開している。銅加工分野では、国内および東南アジア地域での展開が中心。今回の買収により、鉛レス・鉛フリー「エコブラス」や銅条端子コネクター材などの有力製品を欧米市場で展開を図れるなど、シナジー効果が見込めると判断した。




最新号案内 | 次号案内 | バックナンバー | 定期購読とご購入

Copyright(C) ktc-densen.com All rights reserved.