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2016年8月8日

16FY第1Q 大手電線4社 銅価下落や円高が打撃、全社減収


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光ファイバ好調を継続、車WH堅調 品種構成で各社温度差

電線メーカー大手4社の16年度第1四半期連結決算が出揃った。銅価の下落と円高が業績に打撃を与えた。全社が減収になり、円高や光ファイバ関連等の品種構成や事業再編などで営業利益ベースで上向いたのは古河電工と昭和電線の2社のみ。古河は増益、昭和電線が損失幅を圧縮した。経常損益は住友電工と古河電工の上位2社が増益、フジクラが減益、昭和電線は損失幅を圧縮した。また、好調な光情通、底堅い自動車、低迷したFPCなど電子や鈍化した建販市場を背景に各社の品種構成・ウェイト等で温度差が出た。


トップインタビュー フジクラ・ダイヤケーブル 久下忠利社長

製造加わり一気通貫に 提案型の営業推進
新生FDC、シナジー効果狙う

フジクラ・ダイヤケーブル(FDC)の久下忠利社長は、「フジクラと三菱電線の産業用電線の事業を統合し、今迄の販社に製造・技術部門が加わった。造船、電機、化学、鉄道等の顧客層が広がり、グループ内で商流や製品の重複を避け、より効率的なサービス強化と拡販/シナジー効果で業容拡大を図りたい」とした。また、①建設・電販②直需③原子力④ワイヤレス通信の4カンパニー制を導入し「各々で営業、技術、製造、品質保証体制の部門・機能を備え透明性を高め営業マンが原価も含めた収益を認識し、メーカー営業的な提案営業体制が一気通貫で整った。顧客メリットを最大限追求した事業展開で、スピード感を出し商機を掴みたい。また、熊谷製作所が増えたことで物流網整備と配送時間の短縮でのメリットも発生する。一方、製造面で建販3品種は埼玉県の熊谷工場、愛知のシンシロケーブル、三重の鈴鹿工場で一部重複しており適切に生産製品の調整を図っていく」と述べた。


住友電工 8%減収も3%増益

車は営業益史最高、光ファイバ絶好調

住友電工の16年度第1四半期連結業績は、売上高6千502億6千100万円(前年同期比8.8%減)、営業利益212億4千100万円(4.1%減)、経常利益209億4千500万円(同3.3%増)、当期純利益215億2千500万円(同40.9%増)と減収増益になった。
減収は光・電子デバイスや光ファイバ・ケーブルなど情報通信が好調で、自動車用ワイヤーハーネス(WH)の受注量が増加したものの、為替の影響や銅価下落に加えEPC、電子ワイヤーなどが苦戦し、電力ケーブル類も鈍化したのが響いた。銅価下落による売上高の減少分は312億円。
営業利益は情通部門が好調であり、自動車部門もWHの受注増によって過去最高の利益に計上し、さらに産業素材事業で原材料の評価損が無くなった。加えて環境エネルギー事業の損失も圧縮した。しかし、為替の影響とFPC苦戦等で損失になったのが左右した。為替差損による営業利益の減少分は70億円。経常利益は自動車の増益分と住友ゴム関係会社の持分法投資利益などによって増益を確保。最終利益は株式の買収益が寄与した。


古河電工 光ファイバなど情通等が牽引

8%減収も営業益44%増

古河電工の16年度第1四半期連結業績は、売上高1千961億8千400万円(前年同期比8.3%減)、営業利益46億7千800万円(同44.2%増)、経常利益41億5千400万円(同21.2%増)、当期純利益23億600万円(同ー)と減収も大幅な増益。
為替と地金変動が響き減収も、光ファイバなど情通事業の好調持続に加え、一部銅条の回復もあり大幅な増益になった。売上高は情通事業がグローバルで好調だが、銅地金の変動と為替が響き減収。内訳は減少分が地金125億円、為替100億円、プラス分は情通などの受注増分44億円、連結範囲の異動分3億円。<br /> 営業利益は熊本地震の影響などで自動車部品事業が減益も、北米向け光ファイバなど情通の好調が継続し、銅箔事業が構造改革効果等で増益に寄与し大幅に伸長した。内訳は減少分が為替10億円、賃貸収入の減3億円、減価償却費と研究開発費2億円。増加分は電気料金などエネルギーコスト改善8億円、受注増22億円。純利益は為替差損の増加や持分法投資損益が悪化したが、営業利益増益に加え、東京特殊電線の投資有価証券売却による特別利益の計上などで赤字から黒字転換した。


古河マグネットワイヤ HV平角線、リボン

18FY迄、年産3割アップ

総合巻線メーカーの古河マグネットワイヤは、18年度に向け今後3年間でHV平角線と平角リボン線の製造能力を、それぞれ3割増強する。1日に同社の田中秀一社長らが明らかにした。これに応じ生産ラインの増強を図る方針。
HV平角線や同リボン線はコイルの小型化・高占積率を実現。HV平角線は次世代自動車のモーターや発電機/モータージェネレーター用途に、同リボン線はスマホ等のインダクターに最適の製品。それぞれの市場拡大に応じ需要を狙う。




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